ビジネスに生かす禅的な思考を体得する
 禅と経営にブリッジをかけた21世紀の禅



 坐禅とは

坐禅は、お釈迦さまが修行に精進され、悟りを開かれたことに由来するものです。
禅とは物事の真実の姿、あり方を見極めて、これに正しく対応していく心のはたらきを整えることを指します。
そして坐ることによって身体を安定させ、心を集中させることで、身・息・心の調和をはかります。


 効能は・・・

坐禅の呼吸法をマスターすることで脳内にセラトミンという成分が分泌され、気分が晴れやかになり、うつ病の克服が可能になるだけでなく、記憶力も良くなり、それにより様々な体調面・精神面での効果が表れてきます。
坐禅の効能は科学的にも証されています。


 お寺に入ってから出るまで

(1)17:00 受付
まずはお寺に入って受付。いよいよこれから坐禅会が始まります。

(2)17:10 着替え
更衣室で着替え。ゆったりした服装になり準備完了!

(3)17:20 御堂の入り方
御堂までは合掌で進みます。仏像にお尻を向けないように壁側の足から入りましょう。





(6)手の組み方
【法界定印】
右手を左手で納め、おへその下(丹田)に軽く添えます。両手の親指を軽く合わせて、卵形の輪をつくります。
【白隠流】
左手で右手を軽くにぎります。左手の親指を右手の人差指以下4本と、親指で挟むようなイメージです。








 お客様の声

「とにかく悩まない。思い切りがよくなった。」
株式会社 CREACE 代表取締役社長 猪俣 司さん

「社長の私は社員を引っ張る立場。自分の内面の向上がなければ、会社の発展もない。そう思いましたね」。経営禅研究会への参加を主宰者の飯塚保人さんから勧められた猪俣司さんは、4年前をこう振り返る。「その時、懐疑的な気持ちは?」と水を向けると、「『ただ坐るだけじゃないの?』という思いが少なからずあったのは確かです」と苦笑する。

初めての坐禅は猪俣さんに爽快感をもたらした。「気持ちよく眠った後の寝起きの感覚に近かった。ああ、リラクゼーションだなと思いましたね。坐禅を組んでいる1時間があっという間に過ぎました」。

こう語る猪俣さんは、経営禅研究会に通い始めて5年目になる。やり方を1回教われば、後は1人でできるのではと思いがちだが、違うそうだ。「会場のお寺以外でも坐禅ができるようになるまでに、3年かかりました。確実に言えるのは、毎月、お寺へ通って飯塚さんの講話を聴き、それを思い出しながら坐禅する。この一連の行為を繰り返したから、できるようになったということ。この感覚は自分で体験しないと分からないと思います」。

猪俣さんの場合、坐禅の開始直後は経営判断で迷っていることが、頭の中をぐるぐる回るという。しかし、その迷いが時とともに10、9、8、7…と1つずつ消えていく。「ああ、自分はどうでもいいことにこだわっていたんだという気づきが得られるんです」(猪俣さん)。

主宰者の飯塚さんは、それが坐禅の核心に近いものだという。「物事の本質を捉えるから無駄がなくなるし、こだわらなくなる。すると後悔もしなくなる。自然と人生が積極的になりますよ」。

坐禅で決断が早くなった

4年前は坐禅の初心者だった猪俣さんだが、今では坐ると“スイッチ”がすぐに入って集中できるようになった。何かに迷った時や緊張する時は、どこでも坐禅する習慣がついたという。

「私は親の跡を継いだ2代目社長なので、自分で決める機会があまりありませんでした。でも精神的に鍛えられたおかげで、決断が目に見えて速くなりました。もう、余計なことでぐだぐだと悩むことはないでしょうね」
(日経ビジネス アソシエ 2012年2月号より)


▼毎月の例会の様子(撮影:稲垣純也)